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エレファントピア

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ミャンマー占い紀行

ミャンマー占い紀行

実は私は占いが好き。

「赤の他人が自分のことをいろいろ話す」から好き。
「赤の他人に自分のことをいろいろ誉めてもらえる」から好き。←うそです。性格がめでたいだけ。

それにやっぱり、柄にもなくたまに悩んだりする時に、全く関係ない人に関係ありそうななさそうなことを言ってもらえるのが、私の場合は一種の癒しになっているみたい。変?変。


そんなわけで日本でもお金を払って何回か占ってもらいました。
んが ミャンマー占いの前では、それらもすっかり色あせてしまいました~(^o^)
以下その概要を。


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第一回 ミャン占い
サンサニボー(ヤンゴン)

ヤンゴンに来てから、多分4ヶ月くらいしてから初めて行った、当時ヤンゴンでも有名な占い師。新聞の占い欄を持っていたりして、外国人のお客もたくさんいるようだった。

当時、大きな声では言えないが、変形多角形関係にぴゅあ~なは~とを悩ませていた私は、現夫に朝の7時に電話して、占い師の電話番号を聞いて、その日の午後に予約を取って行った。

場所はむちゃくちゃ分かりにくかった。
雨だったし。
おまけに乗ったタクシーが途中で、乗合タクシーになってしまい(ミャンではよくある。方向が同じなら乗せちゃう)、ものすごく遠回りしたような気が…。
ああ!なんてこと!悩んでるのに!!早く占いに行って悩みを解消したい!(←ムリです)

着いたところはヤンゴン郊外のやや下町。そのころカチン州で掘り当てられたでっかい翡翠を仏像にしたものをパゴダに運んだ後だったらしくて、鉄道の枕木みたいな木材が道路の端々に積んであった。

予約時間を少々オーバーして到着。
まず手に墨を付けられて、手相を紙に写し取る。(意味あんの?)

部屋からは、電話中のおじさんの大声が。
電話が終ったおじさんがまたもや大声で“Come in!”と呼ぶ。
入ってみると恰幅のいい50代くらいのボウズ頭の男性。占い師、というよりやり手ビジネスマンみたいに見える。
彼が有名な占い師のサンサニボーだった。


結果を今から振り返ってみると、

あんまり当たってませんでした~ (^^;


ミャンマー人の友人に報告したら、
昔は当たっていたとのこと。それから普通占いは午前にしたほうが当たるので、午後がいけなかったんじゃないかとも言われました。

でもビジネスとしては羽振りが良さそうでしたね~
英語はペラペラだし、そのペラペラをカセットテープにとってくれるという…。外国人仕様や~

そんな感じだったんで、お値段も他の占い師と比べると破格に高かったです。日本円で1500円くらいしたかなあ?

でも占ってもらった時は、ご機嫌でした。
問題にまったく抵触しない占い結果ばかりだったけれど、いいことばっかり言われたので、「う~ん。やっぱりそうか~(^^)」という感じで、早朝から悩んでいた事がかなり雲散霧消しました。(バカですな)


この一番有名で一番高かった占いが、ミャンマーでやった占いの内でも、一番当たらなかった占いでした。


(2004/7/10)


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再び私は占いが大好き。
でもミャンマー人も占いが大好き。
老いも若きも女性とも男性とも、占い話で結構盛り上がれます。

「何曜日生まれなの?」
「水曜日の午後!」
こんな謎の会話が交わされます。


ミャンマーの占いは、八曜日占い。それぞれに守護星と方向、守護動物がいます。

月曜日は東、月、トラ。平和主義。
火曜日は南東、火星、ライオン。エネルギッシュ。
水曜日の午前は、北西、ラウ(架空の星)、牙のない象(ヤフー)。性格は温和。
水曜日の午後は、南、水星、牙のある象(ボトフ)。性格は短気。
木曜日は、西、木星、ネズミ。穏健。
金曜日は、北、金星、もぐら。性格はおしゃべり。献身。
土曜日は、南西、土星、竜(サネイ)。責任感
日曜日は、北東、太陽、鳥(ガルータ?)。カリスマ。

ちなみに水、金の性格はミャンマー人に聞いたもの。
自分が水曜の午後だったので、覚えてました。あとは忘れた。
他の曜日は「地〇の歩き方」さんしょ~


自分の生年月日は忘れていても、誕生曜日だけは皆知っています。
ミャンマー人の名前は、曜日によって命名されます。

例えば、水曜日生まれの場合は、
W(う)かLH(ら)から始まる名前になります。
Win Thai(ウィンタイ)とか、HtaHtaTin(ララティン)とか。

だからミャンマー人(ビルマ人)は名前を聞いただけで、その人が何曜日生まれか分かるんですね。
聞いただけで、
「あ、こいつ、金曜日だ。おしゃべりなんだな~」
とか、
「あ、この人、サネイ(土曜日)だ。いやだな~相性悪いんだよな~」
とか、人間関係に関しても心の準備バッチリOKです!(まぢで?)



ミャンマーでは占いにしても、おまじまいにしても、いろいろ不思議なことがありました。
「科学的にあり得ないことだとは分かっているけれど、僕たちの国には、科学的な理性では説明できないようなことがいろいろある。」
若いビルマ人の友人はそんな風に言って悩んでいました。

不思議なことがいろいろあって、旨く説明できなくても、皆なんとなく受け入れちゃってる。
そういうのっていいなあ。と私なんかは思うのですが。


(2004/7/13)


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ミャンマー占い紀行。
2度目の占いは、ヤンゴンの下町で。

ミャンマー語の学生をやっていた日本人男性にムリヤリ案内兼通訳をお願いして連れて行ってもらいました。彼は確か、その時在緬三年?位で、ビルマ語ペ~ラペラ。このときほど詳しく通訳してもらったことはありません。(他の時はいつも変な英語通訳)多謝。

街中から少し離れた、ほんとうにろ~かる~~な郊外の民家(平屋)で、中に入ると仕切り一つない広間の奥に低い長テーブルがあって、占いのおばさんが腰掛けていました。

その時は、連れて行ってくれた人が電話を入れてくれたのか、先に誰もいなかったのですぐ見てもらうことができました。

長テーブルの脇には、長い線香の差してある鉢や、ココナツやバナナのお供え物セット鉢のあちこちに、お札が差し込んであります。これが占いのお代で、特に決まった値段はなし。当たっていると思えばそれなりに、当たってないと思ってもそれなりに懐具合と印象で払えばいい。


占いの仕方はミャンマー式八曜日を使って、何やら星の位置などを計算します。それから気を読むので、座る位置も大事。

早速質問を始めました。
まず手始めに仕事のこと。
私は仕事内容はどうあれ(?)とにかくミャンマーで仕事が出来ることである程度満足だったのですが、彼女の第一声は、

「上司が悪い!」

ひ、ひえ~~~~。
あまりのことに大笑いしてしまいました。
通訳してくれた男性は
「そうなんですか!?」
まずいまずい。彼は当時私の働いていた団体の会員さんでもあったんですね。「いやっ、そ、そんなことわ~」と苦しく言い逃れました。(言い逃れてないし)

そしてさらに
「給料が悪い!」

あ、当たっている~~(泣)
しかしまあそうか。「仕事」としてみると、当時の仕事はいい条件ではなかったんですかね。私の場合は趣味が多分に含まれていたのですが。

そしておばさんはすっぱりと、
「あなたここは続かないわよ」
と言い放ったのでした。さびし~~(;;)でも当たっちゃったけど。


ふむふむ。なかなかいい手ごたえかも。
ということで、次に本命の質問。お悩み中の変形多角形関係に関する質問をしてみました。
しかし通訳さんは、年下の日本人男性。おまけに会員だし、お友だちでもあるし、質問もかる~~くオブラートに包みつつ、「恋愛関係など…」と聞いてみました。(充分恥ずかしいですな)

さてその時になると、広間の後の方に、次の順番を待つミャンマー人女性たちが数人座っていました。この部屋には仕切りがないので、当然占い内容は筒抜けです。

おばさんは何やら計算したり、丸い図のようなものを書いたりして、おもむろにビルマ語で「★%&@¥☆@*!!」と言いました。すると後の女性たちが、ケラケラ笑い出すではありませんか!
「なになになに??」
と通訳さんをせっつくと、彼はひじょ~に気まずそう~~な表情で、「お前は悪い女だって言ってます」

!!!!

うっぎゃ~~

何やら興奮してまくし立てるおばさん。ますます笑いの止まらない後方ギャラリー。固まる通訳。一人通じていない当事者の私…。

後にも先にもあのようにテンションの高かった占いはありません…。ひー(TT)


それで一体どんなことを言われたのかと申しますと…

忘れちゃいましたv テヘ
ちゃんと訳してはもらったのですが、きっと説教モードに入っていたので脳が記憶を除去したのでありましょう。

ひとしきりの説教モードの後、
「相手の生まれ曜日は分かるのかって訊いてます。」
と通訳さま。
ごめんね~。かなり「来るんじゃなかった」って思ってたでしょ~ね~。
しかしここまで来たら恥は掻き捨て。(いつも捨ててるけど)多角形の頂点、A B C D E F G におけるBとGの曜日を言いました。すなわち、Bは水曜日。Gは噂によれば金曜日です。
するとおばさんは、机をドン!と叩き、

「金曜日にしなさい!!」
と叫びました。

「金曜日は、お前の願いをなんでも聞いてくれる。お前には大吉だから絶対金曜にしろ、と言ってます。」
と、しどろもどろの通訳さん。また叫ぶおばさん。ドッと沸くギャラリー。
「お前は悪い女だって言ってます。」


このような女として最高の称号(嘘)を頂いたのは、ここが(多分)初めてでございました。ありがとう、おばさん!熱い声援を!(ちがふ)

それでも未練がましく
「う~ん、でもこの水曜日はだめかなあ」
と聞くと、
「あんたも水曜だから、いい友だちにはなれるけれど。まあ、あんた次第ね。」とのこと。
通訳の彼も水曜日だったらしく、ビビッていました。大丈夫ですよ~


そんな感じで、通訳さま受難の日。わたくしの栄光の称号獲得の占いは幕を閉じたのでした。ああ、濃かった…



結局、占いは当たったのか?
実は後で、その時ちょっと気になっていたGさんは、「金曜日ではなかった」ということが発覚しました。


今わたしの後ろで「何やってんの?何書いてんの?」とうっとうしい現夫が、金曜日生まれ=おしゃべりなモグラ だったと知った時は、何度目かのデートの中華料理店で回転テーブルをひっくりかえしそうになるくらい驚いちまいました。


私がどんなに悪であろうが、私の願いを叶えてくれてしまうと呪いのような予言をかまされた夫よ…。ホントに当たるかどうかは、これから次第ですな。

(2004/7/18)





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